2022年の「新型コロナ」「インフレ」「金利」について予想してみる
暇な時間に今年がどういう年になるのかの予測をしています。
今年の動向については「新型コロナ」「インフレ」「金利」の3つが鍵を握ると考えているので、その3つについて考えていきます。
予想の精度については自信がなく、かなり適当ですので信用しないでください。現実と予想がどのようにズレるかを知ることによって、今後の技能向上に生かしたいという意図でやっています。
オミクロン株について
南アフリカが以下のようにかなり早い段階(昨年12月12日)でピークアウトしたのでかなり楽観視をしていたのですが、
アメリカやUKでは感染者が引き続き増加傾向にあり、少し悲観的な見方を持つようになりました。
オミクロン株の弱毒化に加え、ファイザーの経口薬「パクスロビド」もあるので、重症化・死亡リスクについては恐れる必要はないと考えています。
引き続き注視する必要はあるのですが、今が新型コロナ最後のピークではないかと思っており、総じて楽観的ではあります。日本ではブースターショットが遅れており、2回目のワクチンの接種から時間も経っているので大規模感染は避けられないと思っていますが、重症者・死者は少ないだろうと考えています。
【ワクチンの発症予防効果】
— Dr Rennick 🇯🇵在住🇦🇺人医師 (@NicholasRennick) 2022年1月1日
この3つに分かれている表の左の部分が、ファイザー2回接種の発症予防効果を示しています。
横軸が接種からの週目、縦軸が発症予防効果です。丸がオミクロン株、四角がデルタ株です。
2回目接種から5ヶ月以上が経つと効果は10%程度まで下がり、ほぼなくなる様子です。 pic.twitter.com/VlcE43lb0B
世界のピークは1月、日本のピークは3月を予想します。正常化については6-8月ではないかなと思います。
しかし、新型コロナについては常に自分は楽観視していました。なので今回も楽観視している可能性が大いにあります。
2020年2月ごろはこんな騒動になるとは思っていなかったし、ワクチンが開発されたとき、新興国はともかく先進諸国では2021年8月頃には騒動は終わっているだろうと思っていました。実際には新型コロナは世界的な流行になり、UKやアメリカでは今もなお新型コロナの脅威が続いています。
2020年2月頃は新型コロナなんて大したことないという言説が専門家のも含めて多かったのですが、新型コロナ騒動が非常に大きな問題になるという予想を立てていた方も多く、数値からロジカルに考えていくことの重要性を思い知らされました。流行に関する情報の入手も今より難しく、数値を追うのもそれなりに大変だったとは思うので素人としては止むを得ない気もしますが反省点ではあります。
ワクチンについて、2回目の接種率が日本では80%くらいなのですが、UKでは70%、アメリカでは60%です。反ワクチン思想の影響かもしれませんが、開発できて供給ができたとしても打たない人が人類のこれほど大きな割合で存在するというのは自分には衝撃的な結果でした。新しいものはどんなに良くても受け入れてもらうのには時間がかかるということかと捉えました。
インフレについて
11月の消費者物価指数を載せます。エネルギー・車を中心に全体的なインフレ傾向は明らかです。
ARK InvestmentのCathie Woodは商品は消費者と企業の在庫に蓄積されているだけであり、現在の反応は過剰すぎるという見方をしています。
These percent changes are not annualized, so multiply them by 12 to understand the drama unfolding here in the US. Both businesses and consumers seem to have overreacted to supply chain bottlenecks by building “inventories” of goods while government stimulus was flowing freely.
— Cathie Wood (@CathieDWood) 2021年12月30日
一方でFRB議長であるPowellは"inflation was not transitory"という発言をしており、インフレが長期に継続するという見方をしています。
ブルームバーグの予測によると2022 3Qには3.1%になるだろうと見られています。
先導している車と半導体について考えます。車については車載半導体次第ですが、半導体のリードタイムが長いことを考えると現時点で解決の目処がないのであれば来年も高インフレは続きそうです。エネルギーについても強気の見方を崩していません。石油などのオールドエネルギーに対する投資は限定的であるのに需要は経済再開で活性化するので、来年も高インフレが続くと見ます。
来年1年のインフレ率は3.5%を予測します。
金利について
名目金利である米国10年債の金利と予想インフレ率を推測し、その2つから実質金利を弾くということになります。名目金利ではなく実質金利によって企業の資本コストが決まるので資本コストを算出する必要があります。
実質金利は上記の式で求まります。また、実質金利・名目金利・予想インフレ率のどれも短期ではなく今後10年での利率となります。
まず、名目金利はFRBの利上げ回数によって決まります。来年は3回の利上げを予想しており、これは利率で言えば0.75%の利上げとなります。利上げはインフレを抑えるため・加熱した景気を冷ますために行われます。Powell議長は来年秋の連邦議会中間選挙に向けてインフレを収めるために利上げを加速する恐れがあります。
また、インフレ退治が主目的であるため想定以上に景気を冷やしてしまい、景気後退に突入するリスクがあります。
昨日イーロンマスクが2022年春または夏の景気後退を予想して話題になりましたが、景気を冷ましすぎた結果起こりうるシナリオの1つではありそうです。
供給難によるインフレ退治が難しいことから利上げは3回では済まず、5回になり1.25%になると予想します。名目金利は10年の平均値になるので、1.25%にはなりません。現状よりも+0.5%上昇の2%と予想します。
インフレについてはかなり高めの予測をしてしまいましたが、金利に利用するのは今後10年の平均した予想インフレ率なので、さきほど予想した3.5%が即ここで適用されるわけではありません。また、現状の予想インフレ率は2.5%なのですが2.8%と予測します。
-0.8 = 2 - 2.8
予想実質金利は-0.8%となりました。現在の実質金利が1.5-2.5で-1%なので0.2%と意外と実質金利は上がってはいませんね。
実質金利が上がるのは名目金利は上がるけどインフレ率が下がっているという状態なので名目金利は上がるけどインフレ率も高上まりするという予想ならそれほど影響はないんですね。
まとめ
新型コロナウィルス: 1-3月にピークアウト。6月には経済正常化
インフレ: 来年も続く。消費者物価指数 3.5%