対極的なインディーズゲームを2本遊んでみた
対極的なインディーズゲームを2本遊んでみた
最近「RPGタイム!~ライトの伝説~」と「ポリトピア」という2つのゲームをプレイしました。
この2つはどちらも低予算ゲームという共通点はあるものの、対極的なゲームだなと思ったのです。
RPGタイム!~ライトの伝説~はRPGと名前がついていますが、謎解きアドベンチャーというジャンルのゲームです。
子どもが作ったゲームを友達(プレイヤー)が遊ぶというたてつけでデザインされたということが特徴のゲームで、鉛筆画がメインのゲーム画面になっています。ほとんどの画面が使い回しがなく、とにかくやりたい要素をこれでもかと詰め込んだゲームです。
そのデザイン性の高さから発売前にTGSやBitSummitで賞を取っていました。
開発予算が限られるであろうインディーズにも関わらう、ゲーム内にミニゲームが大量に出てきます。
ゲーム途中でオセロや○×ゲーム、マインスイーパーでてきたり、突然シューティングになったり、マップ上の落とし穴をタイミング良く飛び越えるといったマリオみたいな要素もあったり最後はラスボスとカーレースをやったりもして、とにかくやりたいことを詰め込みまくったゲームです。
非常に開発コストが高かったと思います。各ゲーム要素が一回こっきりのミニイベントとして出てくるので、プレイしていて非常に胃が痛くなりました。
構想16年開発10年というゲームだそうで、構想を実現するために手抜きをしないという意気込みを感じました。
開発者の熱意とデザインの良さに感動はしたのですが、プレイしているとひたすら6時間もゲームマスターの男の子の言う通りに遊ぶゲームで、終盤になってくると苦痛を感じました。特に終盤は初見殺しの謎が多くて、ゲームオーバーになるたびに「またかよ」って思ってしまうんですよね。
すごく頑張って作ってはいるのに、その労力がプレイヤーの感情を動かすに至ってはおらず、もったいないゲームでした。子どもが作ったという設定のゲームなので複雑な設定やストーリー、こどもだまし以上の謎は作れないというのがかなりのネックになっており、それをくつがえせるような魅力を提供できていません。プレイに爽快感があるようなゲームでもないです。
特にラストに感動を持ってこれなかったのが厳しいですね。Undertaleも終盤の感動がなければ凡作なので、終盤にもっと面白い展開を持ってくることができれば評価は違ったはずです。
しかし、非常に野心的なゲームで、完成までこぎつけたことで賞賛されるべきタイトルではあります。
ポリトピアは4Xゲームと呼ばれるジャンルのゲームです。
4Xゲームとは(Explore、Expand、Exploit、Exterminate)の要素を持つゲームという意味なのですが、Civilizationのような文明ごとの争いを行うようなゲームのことを指します。
Civilizationは非常に面白いゲームなんですが、ゲームの習熟に繰り返しプレイが要求されるにも関わらず1周あたりのプレイ時間が非常に長いという問題があり、時間泥棒ゲームとして恐れられています。また、プレイヤー数や展開によってもプレイに必要な時間は変わります。
ポリトピアは30ターンの制限があり、その中で最大スコアを得るのが目的です。その制限によってプレイ時間の予測が経ち、繰り返しプレイするのも苦にはなりません。
Civilizationに比べると要素も非常にシンプルで、5回くらいプレイすれば大体の要素は理解できるというゲームです。
ポリトピアは1周が短く、ゲームシステムがシンプルであることにより、短時間で上達する喜びを味わえるゲームです。
RPGタイム!はすごく凝った一周を遊ばせるゲームで、ポリトピアはシンプルなゲームシステムを提供して何度も遊ばせるタイプのゲームでした。どちらの方が正しいということはないのですが、ポリトピアみたいなゲームを低価格で売り出した方が開発者としては幸せだなと思いました。