三体Ⅱを(いまさら)読んだ
三体Ⅱ
まえにラノベじゃなくて一般小説を読みたい、という話をしたのですが、今一番気になっている小説はこの三体なので読むことにしました。
三体は全三部の小説で、1部は以前読んだことがあったので今回は2部からです。
本屋に行けば常に平積みしている有名小説なので、今さら解説もいらないかと思いますが、中国SFの傑作と呼ばれている小説で、中国だけでなく世界で人気だそうな。
全部で700ページくらいある長い小説なので読み切るのに一日が潰れました。
このシリーズはネタバレがかなり致命的になってしまう類の小説で、しかも2部の内容の話をするとどうしても1部の致命的なネタバレになってしまうので、できるだけ核心部分には触れないようにして話そうと思います。
1部では「この世界で何が起こっているのか」が解き明かされ、2部では「起こっている問題に対してどう対処するのか」について語られます。
世界から4人が問題を解決するための戦略家として選ばれ、この4人がどう問題を解決しようとしたのかが語られるのがこの2部のおおよその内容です。
何の能力も持たないはずの主人公がなぜかこの4人の一人として選ばれ、愛する妻と平穏な日常を取り戻すために苦悩するというストーリーはとてもわかりやすく、かつ共感しやすいものになっています。
SFらしく科学要素をちりばめた荒唐無稽なストーリーが展開されるのですが、それでも読んでてバカバカしくならないのは、キャラクターの考え方や政治や文明の発達の方向性が丁寧に作られていているからだと思います。大風呂敷を広げているのですが、それでも破綻していると感じさせないのがすごい。
また、読者に先の展開が読まれないように、うまく伏線が張られるのも見事です。
2部が一番人気らしいのですが、自分の感想としては1部と甲乙付けづらいですね。
1部は展開が衝撃的でした。現実にあるかもしれない「すごい技術で作られたVRゲーム」から始まり、人間の想像力の限界なんじゃないかと思うほど突飛な設定が明らかになった時の衝撃が忘れられません。
2部は展開のインパクトは1部ほどではないですが、とても読んでいて面白いストーリーでした。
3部も面白いらしいのですが、さすがに疲れたので読むにしても1ヶ月後くらいかな。
テロール教授の怪しい授業3
幼女戦記のカルロ・ゼンさんが原作の漫画です。新刊が出たので読みました。
1~2巻はテロリズム・カルトとは何か、その一員にならないためにどうすればいいのか、という話が多かったですが、3巻ではテロリストに加えてネトウヨ・マルチ商法と比較的身近な話題もでてきます。
そんなにテロリズムにもカルトにも興味があるわけではないですが、迫力のあるすばらしい絵と、興味をひきつける授業内容が面白くて読んでいます。下はマルチ商法の話の一コマですが、それなんて西○サロン。