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ゼノブレイド2をクリアした / 新記号論を読んだ

ゼノブレイド2クリアしました 

Xenoblade2 (ゼノブレイド2) - Switch

Xenoblade2 (ゼノブレイド2) - Switch

 

 総プレイ時間50時間。サブクエストは目についた中でストーリー的に面白そうなものだけ攻略。イーラは未クリアです。これでも金稼ぎや傭兵団クエスト、ハナ関係に大分時間を使ったので、ストーリークリアだけを目指せば35時間くらいで収まるはず。

ストーリー

ブレイドという人に似ているが、人とは異なる生物と人間との関係性が題材になっています。

ブレイドRPGの登場人物らしく、不思議な力を持っているのですが、ストーリー上で大事なのはその能力ではなく、不老でありながらも記憶が度々失われるという特性です。

ブレイドの主人であるドライバー(人間)が死ぬとコアクリスタルという水晶に変わります。素質のある人間、作中ではドライバーと呼んでいる人間はコアクリスタルからブレイドを再生することができます。

ブレイドはコアクリスタルが壊されない限りはドライバーによって再生されるので、不老不死の存在です。ですが再生される時にブレイドは以前の記憶を失います。

ゼノブレイド2のストーリーはブレイドという存在が前提とされたものが多いです。ロボットや科学技術文明は終盤まで登場しませんが、メインストーリーは王道RPGでありながらもSF色が強いと感じます。

人類以外の存在を仮定して、その生物と人との関りを描くというのは非常にゲームに向いた題材だと感じます。デトロイトビカムヒューマンなどはリアル路線ですが似たような主題ですね。

小説や映画などで表現しようとすると総鑑賞時間が2時間程度だとすると、その生物の特性を示すのに1時間程度しか使えません。その結果、1時間に詰め込みすぎて非現実的な思考実験めいた印象を受ける作品になってしまいます。

ゲームでは長時間のプレイを前提としているため、少しずつ話を展開することができます。

ゼノブレイド2ではブレイドというゼノブレイド2世界にしかない生物を仮定することで、ゼノブレイド2にしかできない物語を構築できています。

賛否両論部分としては萌え要素が多い点が良くあがるのですが、そういうものだと始めからわかっていればスルーできる範囲でした。

放っておけば暗くなるストーリーを明るくするために萌え要素やコメディが入っているように見えます。本作のコメディ部分は決して出来が良いとはいえないのですが、コメディだけでも十分に明るくはできたかな、とは思います。基本的にキャラクターの露出度がかなり高いので、この衣装でお色気描写されるとプレイヤー側の許容量を振り切って嫌悪感を覚える人がいてもおかしくありません。

ゲームシステム

ブレイド集めやクエスト潰しのような収集要素とコンボを中心とした戦闘システムがあります。

前者の収集要素はメリットを感じなかったので、あまり回収していません。基本的に無視しても良く、メインストーリークリア目的であれば頑張らなくても不利にはならないし、頑張ってもプレイが非常に楽になるというようなご褒美が得られるわけでもありません。

どれが将来的に役に立つのかわからなかったので、素材集め、ブレイド集めや傭兵団クエストなどはある程度はこなしたのですが、結果的にあまり役に立つこともなく、振り返ってみれば時間の無駄だったのかも、と思います。

金稼ぎはある程度やっておいた方がいいのですが、ブレイドが一定数揃ったらあとは得に収集要素は頑張る必要はありません。

ブレイド集めはソーシャルゲームよろしくガチャで収集するのですが、この要素がゼノブレイド2として必要だったのかな?というとかなり疑問があります。ゼノブレイド2のスマホアプリを作る時に不自然にならないようにこのタイミングで導入したとしか思えないです。

制作陣はやろうと思えばブレイドガチャ前提のゲーム性に出来たと思います。

ブレイドごとのクエストをメインに持ってきたり、ブレイドの能力を個性的にしてソーシャルゲームのように出てきたブレイドを元にデッキを組むようなゲーム性にすればガチャ中心のゲームになります。しかし、このゲームは最初に与えられたブレイドと、属性が異なるブレイドが数人いればクリアできますので、ガチャによる厳選は必要ありません。また、ブレイドごとにクエストはあるのですが、非常に薄くてせいぜい性格がわかる程度のものです。

コンシューマーゲームでガチャを中心に置いた時にゲームがどうなるのかは見てみたかったのですが、まあコケて良いようなタイトルではないので仕方ないでしょうね。まあ、Wikiで強デッキ情報を収集しているかしていないかで難易度が激変するゲームになりそうで、旧来のプレイヤーから嫌われることは確実ですね。

ガチャが無くてもゼノブレイド2というゲームは存在し得たのですが、ガチャなどの不純物が入ることがプラスになったのかマイナスになったのか。集めることに喜びを感じる人間も一定数いると思っていますが、ゼノブレイド2は要素を詰め込みすぎて複雑化しているので不純物は入れるべきではなかったと感じます。

戦闘システムは「ドライバーコンボ」「ブレイドコンボ」「チェインアーツ」という3つのコンボで大ダメージを与えることが目的です。

「ドライバーコンボ」はCPUの行動に依存することも多く、プレイヤーの干渉に限界があるので、「ブレイドコンボ」で生成される属性玉を敵につけて「チェインアーツ」で敵を倒すという戦い方がボス戦では主流となります。

これらのコンボを使いこなすのに、そこそこ練習がいるので全てを使いこなせるのは最終番あたりになります。

ザコ戦が無意味な戦闘ではなく、これらのコンボの練習期間として使えるのは素晴らしいと思います。戦闘システムが単純すぎるとあっという間に戦闘が作業になってしまうのですが、ザコとの戦闘中に戦闘方法を試せるため、あまり苦痛にはなりません。

また、意識してのレベル上げは不要という今時のバランスも良いです。

感想

物量を注ぎ込んだやり込み要素でいっぱいの良作だと思います。ゼルダBoTWよりも作るのは大変だったのではないかな?

物量が注ぎ込まれていて開発コストを考えると気が遠くなりそうです。多数のキャラクターモデリング、壮大なマップグラフィック、印象的なムービー、豊富な敵キャラクター、武器種や必殺技の多さ、多種のアイテムアクセサリーポーチアイテム、サブクエスブレイドエスト傭兵団。

反面、あまりにも要素が多すぎて要素が互いに強く関連しあうと複雑になりすぎ、デバッグ、テストプレイも難しくなるため、要素それぞれがの関連性が薄いです。その結果ゲームとしては個々の要素のごった煮感があります。それぞれの要素が部品となり、一つのゲームシステムとしてなりたつと美しいのですが、そうはなっていません。しかし、それぞれがやり込み要素と考えると全てをやりこむには1000時間かかってもおかしくないような圧倒的な物量となっています。

この製品が売れるためには要素を削ぎ落とした方が良いようにも感じますが、かといってこの整理されていない、雑然とした感じがゼノブレイド2らしさでもあるように思えます。

マーケットへの訴求としては「ボーイミーツガール」なのですが、プレイしている印象からすると制作陣はそこに興味はなく、ブレイドと人間の関係性押しです。

色々な箇所でプロダクトとしての一貫性に欠けるのですが、だから失敗と言うこともできずプレイ時間分楽しめばれいいという考えならそれで問題ないかと思います。

そもそも「ボーイミーツガール」RPGがどの年代に訴求力があるのか、その対象における適切なUIとは、とか語りたいことはまだまだまだまだあるのですが、長くなりすぎたのでここまで。

記号論 

新記号論 脳とメディアが出会うとき (ゲンロン叢書)

新記号論 脳とメディアが出会うとき (ゲンロン叢書)

 

文字としてのメディアを前提としている「現代記号論」を放棄し、デジタルメディアが当たり前となった今の時代における記号論を再構築する、という試みが書かれています。
フロイト・ダマシオ・スピノザなどを引用し、人間のコミュニケーションの仕組みを再定義することによって、時代にあった記号論について語る際の基盤を整備するところで本書は終わっています。

間違いなく面白いのですが、現代のデジタルメディアを語れるところまで議論が進んだわけではないので、だから何?と思ってしまうところはあります。

この本で書かれた道具立てでメディアを作品を語るというのはちょっと出来の良いシャベルとバケツで家を一軒作れと言われているような印象を受けます。アセンブリ言語Linuxカーネルを作れと言われているような無理ゲー感。書いたとしても読める人はいませんね。

だから駄目というわけではもちろん無く、ここを端緒にしてメディア論ができるだけの道具立てを揃えないといけないと思います。

外に読んだ本

生産性 誤解と真実

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みんなのDocker/Kubernetes

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