ゆるいブログ

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行動経済学の本を読む

 行動経済学の本を読む

行動経済学の始祖のリチャード・セイラー教授がノーベル経済学賞を取りましたね。ということで行動経済学関連の本、ファスト&スローを読書中

まだ第一部しか読んでないですが、第一部で書いてあることは人間の脳の中では早いシステム1と遅いシステム2の2つのシステムが動いているということです。

・「 システム 1」 は 自動的 に 高速 で 働き、 努力 は まったく 不要 か、 必要 で あっ ても わずか で ある。 また、 自分 の ほう から コントロール し て いる 感覚 は 一切 ない。

・「 システム 2」 は、 複雑 な 計算 など 頭 を 使わ なけれ ば でき ない 困難 な 知的 活動 に しかる べき 注意 を 割り当てる。 システム 2 の 働き は、 代理(* 2)、 選択、 集中 などの 主観的 経験 と 関連づけ られる こと が 多い。   システム 1 および 2 という

ダニエル カーネマン; 村井 章子. ファスト&スロー (上) (Kindle の位置No.568-574). 早川書房. Kindle 版.

システム1は自動的に動き、人間の思考は気付かないうちに引っ張られることがあります。先にお金を見せておくと利己的になったり(プライミング効果)、理解しやすいものに好感を抱いたり、勝手に因果関係を構築したりします。例えば以下の図の右側を12、13、14ではなく A、 B、 C と読むのは左のABCを元に勝手に文脈を推測したシステム1の効果であると書かれています。

http://gyazo.dyndns.info/data/e8dd151c2029837c2b156db92a1e2c60.png

そしてシステム2は使えば疲労し、消耗していくとシステム1が優位になりセルフコントロールが効かなくなります。本書ではこれを自我消耗と呼んでいます。

ブドウ糖を摂取したら自我消耗の兆候を示さなかった、とも書いてありますが、普通に食事をしていれば脳が糖分欠乏になることはないとも聞いていて、どこまで本当なのかなあ。とりあえず疲れたらチョコは食べるようにはしていますが。

ヒューリスティクスという概念を本書では以下のように説明しています。

ヒューリスティクス の 専門的 な 定義 は、「 困難 な 質問 に対して、 適切 では ある が 往々 に し て 不完全 な 答 を 見つける ため の 単純 な 手続き」 で ある。 ヒューリスティクス という 言葉 は、「 見つけ た!」 を 意味 する ギリシャ 語 の ユーレカ を 語源 に 持つ。

ダニエル カーネマン; 村井 章子. ファスト&スロー (上) (Kindle の位置No.2524-2526). 早川書房. Kindle 版.

以下の図を見てシステム1がヒューリスティクスを用いて右の方が人が大きいのだと錯覚する、と説明しています。また、Wikipedia によるとヒューリスティスクの解釈による認識上の謝りを「認知バイアス」と呼ぶらしいです。

http://gyazo.dyndns.info/data/14c3ffef54b97d5c45fd0eaa7685d38e.png

また、感情に関わるヒューリスティクスについては論理よりも結論の方が優位となり、監督者であったシステム2もシステム1の擁護者として動いてしまう、と書かれています。これはヘイトスピーチを繰り返す人達やLGBTまわりの騒動などで納得が行く意見ではあります。

ということで明日は第二部を読んでみよう。